外飲み

結局六月も変わらない状況が続きそうですね  

 

落語に「替わり目」という噺があります。

飲んだくれ男がいつものごとくへべれけで帰宅し、そのうえまた寝酒をつけろとおかみさんに。

それだけ飲んでるんだから飲まずに寝ろと言うおかみさんに「外では外、家ではうちの味があるもんだ!」と、つまみのおでんまで買いに行かせるという。

これね

 

酒飲みなら分かるんですわ。ただ意地汚いだけだと言われそうですが。

またお酒そのものよりも飲むときの場の雰囲気が好きだという方もよくおられます。

いずれにせよ家には家の、外には外の良さがありますな。

 

先週土曜日直売会を終え「今日は売れたなあ~!」と疲れてはいても気が高ぶった状態でピアノの練習に行き、暮方に帰ろうと外に出ると風が心地よく自転車漕いでると充実感がひしひしと湧いてまいりまして、「あ~生ビール一杯ひっかけたいな~」とつくづく思いました。

こういう時はやはり外なんです。家じゃダメ。

 

非家族化などライフスタイルの変化でレジャー性より必要性が強まった外食とはいえ、「人はパンのみにて生くるにあらず」という耶蘇教のセリフじゃありませんが、人生の潤いであることに変わりありません。

偉い人たちは止めとけば増えても責任取らなくていいくらいの感性なんでしょうが、それでなくとも希望のない世の中に残されたささやかな楽しみまで奪われた状態では、生活の糧だけでなく生きる気力さえも餓えそうであります