夜の街
厚かった機能に比べ、今朝は肌寒いくらいでしたね。 身体ついていかんわ
落語の噺に「蔵前駕籠」というのがあります。
江戸も幕末に入りますとすっかり物騒になりまして、諸国から流れ込んでくる不逞の浪士なんぞが町人を捕まえては「われら故あって御公儀にお味方するもの。軍用金に事欠いておる。命が惜しくば身ぐるみ残らず置いて行け!武士の情けで下帯だけは許してやる」なんてんで。
恰好の的になったのが遊女三千人御免と言われ当時全盛を極めた吉原に向かう駕籠でした。
ああいう場所に遊びに行く人は当然お金も持っているわけで、その懐狙っては追いはぎが蔵前あたりに夜な夜な大勢たむろしていたんだそうで。
駕籠屋の方ではお客様に何かあったら暖簾に障ると、暮れ六つの鐘の後は一切駕籠を出さないことにしてしまいまして。
しかしそんな中を無理して行ったらさぞかし女の子にモテるだろうなどと、台風の日に勇んで遊びに出かける現代人(あたくしじゃありません)と男の考えることはいつの世も変わらないようで。
そんな江戸っ子がひとりやって来て、足の達者な二人の駕籠かきに酒手弾むからと無理くり出かけようという。
ここで「女郎買いの決死隊」というギャグが入ります
着物畳んで褌いっちょうになるてえと懐のものと一緒に座布団の下に敷いてしまいいざ出発!
最初の二三組は足に任せて振り切ったもののとうとう捕まってしまいました。
お約束のセリフを吐きながらがんどうを向けた浪人、下帯一つの姿を見て「や!もう済んだか!」
都内ではウィルス感染者が増えていると大騒ぎしております。
夜の街が感染源とか言ってなるべく行くなってんですが、おかげで風俗店以外の飲食もようやく戻りかけた客足が遠のきウィルスより早い不景気の第二波到来といった感じ
当然卸業者のあたくしどもも再びどん底に向かっております。
どうもお偉い方々の口調からはホストだのキャバ嬢だの、ダークサイドの人間は切り捨ててもいいみたいなニュアンス感じませんか? まるで自分は行ったこともないみたいに。
落語でも廓噺が大きなジャンルを占めるように夜の街は大昔から人々の生活と切っても切れませんし、ある意味そこまでいけばどうにか食える、仕事としてのセーフティーネットでもあると思います。
でね
大顰蹙買うの承知でブラックジョーク飛ばしますと、吉原で遊郭に繰り込む前お茶屋で下地付けるように、予め決まった場所で感染しておいてから夜の街ってのはどうすか?
ウィルスが見て「や!もう済んだか!」
いずれにしてもお店やらせといてお客に行くなってんじゃ、前も言いましたけど病気になる前に飲食接客業者はみんな食べられなくて死んじゃうよ~!
大体今言われてる感染者って患者なのか?