ひとりにひとつ

先日外出した折に実に久しぶりで霊柩車を見たんであります。ちょい地味でしたが。

 

子供の頃霊柩車を見たら親指隠さないと親が早死にするなんてんで今でいう都市伝説のような話があったもんですが、こんなの何歳くらいの人まで知ってますかね?

そういや霊柩車というものを最近ほとんど見なくなったような気がしまして、ネットで調べてみたらこんなことまで出てるんですね~ (*_*;

 

そもそも霊柩車とは葬儀会場から火葬場までご遺体を運ぶためのもので、ほとんどの方がセレモニーホールなど自宅以外で葬儀を行うようになった現在ホールに火葬場が隣接している場合が多く、移動そのものが無くなったためというのが第一の理由だそうで。

 

更に昔よく見た後ろに神社を載せたような形のいわゆる宮形は目立つため、火葬場の存在を嫌う近隣住民への気兼ねからより普通車に近い形へとシフトしていったということで、仮に走っていたとしてもその存在が気づかれずらいという。

言われてみれば有名人の葬儀で集まったファンなどにお別れのクラクションを鳴らして走り出すようなシーンを時折画面通じて見ても、デカいけど特に目立つ形ではないようですね。

 

大袈裟かもしれませんが思えばこれもまた日常の中で死を意識することのなくなったひとつの表れで、悼む気持ちの希薄さが他者の命を軽んじる行為に繋がっているような気がします。

 

今日のひとり万葉集です

 

 幾千億 流れ来りて また逝かん されど命は ひとりにひとつ