太公望

久々に読後感です。

偉そうな言い方で申し訳ありません。

中国の故事は知らなくても太公望の名前は聞いたことがあるのではないでしょうか。

歳時記的なニュースなどで「鮎釣りの解禁日を迎え、沢山の太公望が川に集まりました」なんて。

 

これは周の武王を助けて殷(商)の紂王を倒した軍師太公望が、釣りをしながら自分を求める人間を待ったという故事からきております。三千年も前の伝説だけどその場所が史跡として残っているそうな。すんごいですね~ 

 

 

正月から一気読みで上・中・下巻読んでしまったこの作品、すんごい面白かったです!

宮城谷さんの文章って決して難解ではないものの、語彙が豊富過ぎて三行に一語くらいの割で意味の分からないことがが出てくるような。ネットはもちろん安い辞書だと出てないくらい。

 

物語は商王に一族を奪われた六人の子供たちが族長の息子望を中心に艱難辛苦を経て成長し、遂には敵を討って自分たちの邦を成立させるという。

なんつっても望が千年に一人の希代の軍師へと変貌してゆく姿がもう、わくわくするのなんのってね。

特に弧北の邦の洞穴で古老から剣と知識を伝授されるあたり、宮本武蔵の姫路城じゃないけど修業?強いんだもの~!

 

あたくしやったことないんですが、噂に聞くロールプレイングゲームってこんな感じなのかなと。

あれも仲間とともに様々な経験を経て成長していくんでしょ?そりゃ確かに面白いでしょう。

やってみようかしらん?そんな時間ないけどさ。

 

それにしましても中国古典から現代のゲームの面白さを知る。

まさに温故知新でございますな~