ラジオCM
コラムニストナンシー関が若くして亡くなって何年たつんでしょうか?彼女が好んで使った表現に「記号」がありました。
例えば昔のコントによく出てきたヘルメット、地下足袋、カールおじさん髭のおやじとかサファリルックの探検隊など、一目見ただけで意味するところがわかるようなスタイルを「記号」と表現したわけです。
そこから彼女独特の読み解きは元アイドルがコメンテーター的な役割で情報番組に出た時のメガネに及びまして、つまりこれは見られて消費される立場から見て批評する側に立った「上がり」の状態を意味する記号なんであると。
こういった下世話な話題からアカデミックに発展させるサブカルな手法が大好きでした。消しゴム版画の始祖、返す返すも惜しい人を亡くしました。
毎度申しますラジオCMのお噂ですが、シャッターのCMでこんなのがあります。
(チュンチュン鳥の声) 朝シャッターを開けながら、さあ今日もがんばるぞと思う
(ワオーンと犬の遠吠え) 夜シャッターを閉めながら、ああ今日も頑張ったなと思う
そんな毎日の暮らしを守りたい〇和シャッターです
なんてんで。
この犬の声もまた夜更けた感を表す記号なんでしょうが、今どきどこの町内で犬の遠吠えなんて聞こえましょうか?その意味でこのCMそのものがAMラジオ聴取者の年齢層の高さを表す記号なのかもしれません。
先日南三陸さとうみファームで犬のヨウ君の遠吠えを聞きながら思ったことでございました。