パーフェクトデイズ

毎日言ってますけど寒いっす  

映画「パーフェクト・デイズ」を見ました。

テレビ言うても地上波は映らないのでプライムとかYouTubeとか一緒に見てた人が選んだのをなんとなく見たら、これがなかなか良かったんであります。

 

舞台はスカイツリーを見上げる古い下町。

役所広司演じる初老の男は大手清掃会社の委託社員らしく、ユニフォーム姿でひとり都内をミニバンで回っては公衆トイレの掃除をして歩いております。

これが今どきの事とあってどれも個性的なトイレでありまして。

起きて働いて銭湯行ってちょこっと飲みまた起きて仕事してと一人暮らしの毎日を、無口な主人公の表情と共に実に淡々とディテール細かくカメラが追ってゆきます。

そんな生活に時折現れる小さな変化は男が愛する木々の梢が風にそよぐように、彼の暮らしを少しだけ揺らしては小さな喜怒哀楽を味わわせます。

職業に貴賤はないとはいえあまり人のやりたがらない仕事をする背景にはある秘密があるのですがそれとて大きくは木を揺らすことなく、簡素ながら心地よさげな日々は続くのでありました。

ラストシーンでの役所さんの顔だけの演技が良くってね~! 

深い余韻がね。 ありました。

 

毎晩眠りにつくまで文庫本を読む彼がたまの休日訪れる古本屋がありまして、店番しながらいつも読書しているおばさんがなかなかの通と見え買う本の作者について寸評するんであります。

あたくし少しは本読んでる気でおりますが全然知らない作家でね。全然ダメね、あたしなんざ。

なんか憧れるんすよね、そういう市井の読書家とか在野の知識人みたいな人に。

でね

アマゾンで買おうとしたら「これも合わせて買われています」ってとこに映画に出てきた本が並んでおりました。

みんなそうなのね