おやっさん

すっかり冬な感じの朝晩でも昼間は汗ばむほどで、切るものに困る最近でございます。 

 

以前よく登場した弊社冷蔵冷凍設備一切をお任せしていたおやっさんが90歳を過ぎ引退する時「これからは若い人に頼むから」と、紹介してくれた70歳の新おやっさん。

この方がまた職人気質で機械愛が強く、こちらも本気でないと乗ってこないタイプなんであります。

その代わり暑い中(機械の調子が悪くなるのは決まって一番暑い時期なんです)一緒に汗流して作業手伝ったり、冷凍庫の中でライト持って照らしてたりしてると意気に感じてちょっとした欠損ならサービスで直してくれたりいたします。

 

そんなおやっさん曰く冷蔵庫界?では蒸気機関車レベルで今の若い人は見たことも無いだろうというベルト掛けタイプのマシンがまだ現役で回っている弊社、これが先日調子崩し冷えなくなりまして。

あれこれ見てくれたけどさすがのおやっさんももう限界かも?と言うし、この疫病禍で金の無い時にまた百万単位でかかっても出しようがないしでどないしましょうか!?と。

しかし最後の最後に触媒の調整弁からガス漏れしていたことを発見してくれました!

部品交換とガスの補充だけで済み、マジで泣くほどありがたかったですわ~。

 

おやっさんによればかつてはポンプにしても部品にしても小さなメーカーがたくさんあってそれぞれこだわった仕事をしていたものが段々に減って、今や大手メーカーですら外国資本傘下へと(主にあそこの国ね)落剝した惨状にあっては故障=交換で、部品屋さんにしても経験値が高く融通の利くベテランが引退してきており例えば型は違っても同じ役割の部品を代替えに取り付けるなどといった修理屋との気脈が通じた職人技はほとんど見せようがないという。

今回はギリギリまだやってもらえたけど、果たしておやっさんが90になった時後を継ぐ若い70才がいるのやら? それはそれで違う問題かもしれませんが 

 

環境だ持続可能だときれいなことばっか言ってる世の中が緊縮と引き算ばかりで人を育てるという一番大事な足し算を怠ってきた結果、子供が将来なりたいものの一位がユーチューバーなんて実も何にも無いような風潮では汗水流して現場踏んで叩き上げたおやっさんのような人間はもう出てきません。

またぞろインバウンドなんつって騒いでますがGDP比率2%にも満たないそんなものを当てにして、外国人呼び込んでお金落としてもらおうなんてどこの途上国だよ?みたいな乞食(放送禁止)根性じゃなくて、今は外国にパクられて見る影もないとはいえもともと世界に冠たる技術力とそれを持たせた日本人の勤勉さを取り戻すことに力を注ぐべきだと思うんであります。

地肩強いんだから!