山怪
遊び癖が付いたというわけではないでしょうが、この土日は死語としててもなんだかつまんなくってね~
「山怪」という本をご存じでしょうか?
作家の田中康弘さんが元々はマタギに関する本を書くために取材した際、深山幽谷に分け入る彼ら山人から聞いた話の中に時折現れる不可思議な体験をまとめたもので、シリーズ三部作の累計売上280万部という隠れたベストセラーなんであります。
全て実際の体験談なのでそれぞれのプロットは長いものではなく怪談や民話に成り立つ前の素材といった感じが逆にリアルで、あたくし二巻目迄読んでおりますが謎の発光体や不思議な音に関する話など似たものも多いけど飽きないんでありますよ。
狐や狸に化かされた話も多く、そう聞くと日本昔話のようですがこれも体験として聞くと妙に生々しいと言いますか。
中にはもろにザッツ霊魂!というのがありこれまでで一番怖かったのは、山菜取りで夜中のうちに地元の人間しかカギ開けないと入れない林道で車中泊していたら胸苦しさで目覚め、気づくと真っ暗な木々の間に何十人という若い女性が立ってじっとこちらを見ている。中には車に手を置いてのぞき込んでいる人も。
それがみんな昔の女工さんの格好をしていたという、野麦峠の話であります。
でね
エルフ陸前高田ツアーの話書いたじゃないすか、あの初日の夜ね。
ガソリン切れギリギリでもうここらでキャンプするしかない!でも場所がない!って局面で、ひとりで車おりて脇道にランタン一つで分け入った時ふとその本の事を思い出したんですわ。
いつものあたくしならおっかなくってとてもいられなかったと思いますがそんなこと言ってられる状況ではなく、とにかく泊まれる場所見つけないとこのまま立ち往生となると怖さなんぞどっか行っちゃうもんですね。
後は飲んじゃえば怖いものなしという。
エルフ最強~